「ハルクフラッシュBANしねーのかよ」というtwitter上の質問(https://twitter.com/Lemons272/status/1148253056347152384)に、Meneryがこれを参照するように述べていたので、翻訳をしました。前のやつはオマケ。
要するにハルクフラッシュのようなコンボは自分たちで追加BANしろ、ということなのでしょうが、《閃光/Flash(MIR)》については自分たちが解禁した手前、再度禁止にしづらいというのは確実にあるのでしょう。
※そこまで英語が得意でもないので、よく分からない部分には原文・原語を付しました。
強調等は原文ママ、誤訳についてはぱんやんの責任ですが、引用の際には注意ください。
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(原文)http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=19170
【2】公式の統率者戦に関する原則についての文章(2019年7月版)
統率者戦は楽しむためにあります。統率者戦は、突飛なやりとりと壮大なプレイが満ちた、プレイヤー間の双方向的な、かつ多人数戦のマジックのフォーマットであり、特にトーナメント・フォーマットに代わる選択肢としてデザインされました。プレイヤーの軍勢を戦場に導くための一体のアバターを選択するという形式に適合させるように、統率者戦は、アバターと共振する体験(resonant experience)に注力します。それぞれのゲームは、プレイヤーたちが共に参加する旅であり、それぞれのプレイヤーが全員が関与するゲーム体験を思いやるという社会的な取り決めに頼っています。この取り決めは、プレイヤー間のやり取り、ゲームごとの変化、ゲームスタイルの多様性、そして雰囲気の良いコミュニティ空間をつくることを促進するものです。統率者戦の理念の最後に、いずれかのプレイヤーが勝利を得るものの、全てのプレイヤーがデッキ構築やゲームプレイによって自己表現する機会を与えられることがあります。
統率者戦のルールは、マジックの1回のゲームのうちに、これらの体験を最大化するようにデザインされています。統率者の追加、多い総ライフ、デッキ構築上の制約は、こうしたフォーマットの特色を強めるものです。そして、これらのルールは様々なデッキを生みだし、参加と表現のための機会を増やしています。(1)
禁止リストの目標も似たようなものです。そして、禁止リストは、競技的ゲームやパワーレベルを規制することを目的としているのではありません。これらは個々のコミュニティに残された最大の決定事項です。禁止リストは、このフォーマットの中核をなす、楽しい(positive)プレイヤーの体験を脅かす、あるいは、プレイヤーに妥当な形での自己表現をできなくさせるようなカードを明らかにすることを目的としています。禁止リストの主な対象は、尋常ならざるほどにプレイに変化がなく(consistency)、至る所でプレイされ(ubiquity)、及びまたは、他のプレイヤーの持つ機会を制約する能力を持つゆえに問題となるカードです。(2)
単一のルールが禁止のための基準を作るということはありません。というのは、状況をよくする(mitigating)、あるいは悪くする(exacerbating)多くの要因があるからです。いくつかのカードは、一つの方向性(axis)の極端な例として位置づけられ、他のカードは様々な比較的小さな問題が重なる合流点となっています。以下のリストは包括的ではなく、そしてチェックリストでもありませんが、どのようなカードがプレイヤーたちが統率者戦に求めるよいゲーム体験に異を唱えるものかを示すものです。これには、たやすく、あるいは過剰にゲーム体験を阻害するカードが含まれます。
・重大なリソースの不公正を生じさせるもの
・プレイヤーたちにいきなり勝つことを可能にするもの
・プレイヤーたちがゲームに有意義な方法で参加させることを妨げるもの
・プレイヤーたちが問題のカードと考えているにもかかわらず、他のプレイヤーにプレイしなければならないと感じさせるもの
・ほかのプレイヤーがやり取りする(=干渉する)のがとても難しいもの、特にデッキ構築時にそれに対して特化した、そして他に転用が難しい(narrow)対応パーツを当該カードに対して要求するようなもの
・多人数戦の性質、特に統率者戦のルールとほとんど関係しないもの
・反復的なゲームプレイにつながるもの
禁止されたカードはこの基準のいくつかを十分に満たすものですが、この基準のいくつかを満たした全てのカードが禁止されなければならないわけではありません。
私たちは、禁止リストにどのカードが入り、どのカードがリストから抜けるべきだという議論について保守的であることを選びます。統率者戦のプレイヤーは、往々にして、プレイすることやデッキ・プレイスタイルをプレイヤー独自のものにすることによって(through play and personalization)、自らのデッキに対する愛着を持っており、私たちはその体験に高い価値を置いています。私たちは、必要になったときにだけ、その絆を断ち切ることを望んでいます。
統率者戦は、どのようにでも変わりうる(malleable)フォーマットであるようにデザインされました。私たちは、各プレイ・グループに対し、彼ら自身のゲーム体験をよりよくするためのベースラインとして、ルールと禁止リストを用いるよう推奨しています。これは、あるプレイヤーが自身の見解をプレイ・グループに対して押し付けることの許可状ではありませんが、プレイヤーたちに、自分たちの目標と、ルールがその目標に適合するようにどのように調整されたらよいかを議論することを推奨するものです。統率者戦というフォーマットはぶっ壊れたものになりえますが、プレイヤーがメチャクチャにしない限り、より楽しいゲームになると確信しています。
(1)原文はThey...add more opportunities for participation and expression、前文までの意味に取り違えがなければ、コミュニティへの参加と自己表現の機会を増やしているということか。
(2)オンラインのOEDでconsistentを引くと、「Acting or done in the same way over time, especially so as to be fair or accurate」と出てくる。consistency自体は英日辞書では「一貫性」が最初に出てくるが、ここでは毎回同じプレイをすることになるカードを、その上で強調していた多様なゲーム・エクスペリエンスという観点から排除するという趣旨と捉えた。
要するにハルクフラッシュのようなコンボは自分たちで追加BANしろ、ということなのでしょうが、《閃光/Flash(MIR)》については自分たちが解禁した手前、再度禁止にしづらいというのは確実にあるのでしょう。
※そこまで英語が得意でもないので、よく分からない部分には原文・原語を付しました。
強調等は原文ママ、誤訳についてはぱんやんの責任ですが、引用の際には注意ください。
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(原文)http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=19170
【2】公式の統率者戦に関する原則についての文章(2019年7月版)
統率者戦は楽しむためにあります。統率者戦は、突飛なやりとりと壮大なプレイが満ちた、プレイヤー間の双方向的な、かつ多人数戦のマジックのフォーマットであり、特にトーナメント・フォーマットに代わる選択肢としてデザインされました。プレイヤーの軍勢を戦場に導くための一体のアバターを選択するという形式に適合させるように、統率者戦は、アバターと共振する体験(resonant experience)に注力します。それぞれのゲームは、プレイヤーたちが共に参加する旅であり、それぞれのプレイヤーが全員が関与するゲーム体験を思いやるという社会的な取り決めに頼っています。この取り決めは、プレイヤー間のやり取り、ゲームごとの変化、ゲームスタイルの多様性、そして雰囲気の良いコミュニティ空間をつくることを促進するものです。統率者戦の理念の最後に、いずれかのプレイヤーが勝利を得るものの、全てのプレイヤーがデッキ構築やゲームプレイによって自己表現する機会を与えられることがあります。
統率者戦のルールは、マジックの1回のゲームのうちに、これらの体験を最大化するようにデザインされています。統率者の追加、多い総ライフ、デッキ構築上の制約は、こうしたフォーマットの特色を強めるものです。そして、これらのルールは様々なデッキを生みだし、参加と表現のための機会を増やしています。(1)
禁止リストの目標も似たようなものです。そして、禁止リストは、競技的ゲームやパワーレベルを規制することを目的としているのではありません。これらは個々のコミュニティに残された最大の決定事項です。禁止リストは、このフォーマットの中核をなす、楽しい(positive)プレイヤーの体験を脅かす、あるいは、プレイヤーに妥当な形での自己表現をできなくさせるようなカードを明らかにすることを目的としています。禁止リストの主な対象は、尋常ならざるほどにプレイに変化がなく(consistency)、至る所でプレイされ(ubiquity)、及びまたは、他のプレイヤーの持つ機会を制約する能力を持つゆえに問題となるカードです。(2)
単一のルールが禁止のための基準を作るということはありません。というのは、状況をよくする(mitigating)、あるいは悪くする(exacerbating)多くの要因があるからです。いくつかのカードは、一つの方向性(axis)の極端な例として位置づけられ、他のカードは様々な比較的小さな問題が重なる合流点となっています。以下のリストは包括的ではなく、そしてチェックリストでもありませんが、どのようなカードがプレイヤーたちが統率者戦に求めるよいゲーム体験に異を唱えるものかを示すものです。これには、たやすく、あるいは過剰にゲーム体験を阻害するカードが含まれます。
・重大なリソースの不公正を生じさせるもの
・プレイヤーたちにいきなり勝つことを可能にするもの
・プレイヤーたちがゲームに有意義な方法で参加させることを妨げるもの
・プレイヤーたちが問題のカードと考えているにもかかわらず、他のプレイヤーにプレイしなければならないと感じさせるもの
・ほかのプレイヤーがやり取りする(=干渉する)のがとても難しいもの、特にデッキ構築時にそれに対して特化した、そして他に転用が難しい(narrow)対応パーツを当該カードに対して要求するようなもの
・多人数戦の性質、特に統率者戦のルールとほとんど関係しないもの
・反復的なゲームプレイにつながるもの
禁止されたカードはこの基準のいくつかを十分に満たすものですが、この基準のいくつかを満たした全てのカードが禁止されなければならないわけではありません。
私たちは、禁止リストにどのカードが入り、どのカードがリストから抜けるべきだという議論について保守的であることを選びます。統率者戦のプレイヤーは、往々にして、プレイすることやデッキ・プレイスタイルをプレイヤー独自のものにすることによって(through play and personalization)、自らのデッキに対する愛着を持っており、私たちはその体験に高い価値を置いています。私たちは、必要になったときにだけ、その絆を断ち切ることを望んでいます。
統率者戦は、どのようにでも変わりうる(malleable)フォーマットであるようにデザインされました。私たちは、各プレイ・グループに対し、彼ら自身のゲーム体験をよりよくするためのベースラインとして、ルールと禁止リストを用いるよう推奨しています。これは、あるプレイヤーが自身の見解をプレイ・グループに対して押し付けることの許可状ではありませんが、プレイヤーたちに、自分たちの目標と、ルールがその目標に適合するようにどのように調整されたらよいかを議論することを推奨するものです。統率者戦というフォーマットはぶっ壊れたものになりえますが、プレイヤーがメチャクチャにしない限り、より楽しいゲームになると確信しています。
(1)原文はThey...add more opportunities for participation and expression、前文までの意味に取り違えがなければ、コミュニティへの参加と自己表現の機会を増やしているということか。
(2)オンラインのOEDでconsistentを引くと、「Acting or done in the same way over time, especially so as to be fair or accurate」と出てくる。consistency自体は英日辞書では「一貫性」が最初に出てくるが、ここでは毎回同じプレイをすることになるカードを、その上で強調していた多様なゲーム・エクスペリエンスという観点から排除するという趣旨と捉えた。
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